1月

左義長

開催日時:1月15日前後の日曜日午後1時
場所:花筐公園
祭り:小正月に厄年の人により五穀豊穣、天下泰平、家内安全、無病息災を祈願して大きな造り物を火で焚き上げる祭り

左義長粟田部の左義長祭は全高15mの造りものが目を引く祭りで、男女の厄年を迎えた当番が中心となって花筐公園で行われている。中心の立て棒先端に天下泰平・家内安全と書いた鯖の尾を取り付け、輪形の青竹に長く削られたかんなくずの吹流しや、女の厄年による三角形の火打巾着を吊り下げてある。周囲には厄年の名前を書いた札や扇や児童が書の上達を願って書道作品が吊るされる。竹で囲われた土台には藁を幾重にも巻きつけあり、その上に各家の玄関で正月の歳神をお迎えるために飾られたしめ縄や古くなった縁起物やお札が持ち込まれて2m余りの高さになる。
厳しい寒さの中、岡太神社の宮司により家内安全、無病息災を祈念する左義長祭が行われる。その後厄年により点火されると、勢いよく燃え上がり、炎と一緒に多くの人の願いが天に向かって昇って行く。やがて棒が倒されると、災い除けのご利益がある鯖の尾をめざして住民たちが駆け寄って来て、焦げ落ちた小片までも取り合ってご利益に授かろうとする。

左義長現在行われている左義長祭が始まった時期は相当古いとされ、記録があるのは江戸後期の弘化年代以前までは毎年正月14日岡太神社拝殿前、本町上の辻、本町下の辻の三ケ所でそれぞれ行われていたが、天保10(1840)年より岡太神社拝殿前一ヶ所に併合し1月15日に行われるようになったとされる。江戸時代の終わり頃には変遷を重ねて明治時代に中断し、戦後再開して昭和50年代に今の形式となったようである。

HP:越前粟田部蓬莱祀 http://oraishi.jp/